生命環境科学域 理学類/大学院理学研究科 2019
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Department of Physical Science研究分野紹介地球科学16地球科学分野過去から現在にいたる地球の運動とダイナミクスを、おもに岩石や地層に記録されている変形作用・古地磁気などの情報および火山活動を読み取ることによって調べています。プレート沈み込み帯ダイナミクスの解明宇宙物理学宇宙物理学分野電波の分光観測により、様々な天体や星間物質の性質を明らかにします。特にミリ波・サブミリ波・テラヘルツ波領域に豊富に存在する分子・原子スペクトルを観測し、星の誕生・銀河の進化過程、地球型惑星圏環境の研究を行います。また、生命の起源を宇宙に探ります。微弱な電波信号を検知するための超伝導低雑音受信機の開発や電波望遠鏡の開発も行います。電波で探る宇宙・銀河・星の進化・地球型惑星圏マイロナイト(深部断層岩)の顕微鏡写真(上)と野外調査風景(右)250kJコンデンサ電源(上)と磁場波形(右)物質中の電子は、電気を担う電荷と磁気を担う電子スピンを持っています。私たちは、電子スピンの集団が織りなす多彩な磁気的現象を発見・明らかにすることを目的として実験的研究を行っています。特に有機合成の手法を用いて、分子の多様性・設計性を利用した新しい磁性体を開発することにより、新たな物理現象を拓くことを目指しています。 新物質開発による新しい物理現象の開拓細越裕子・小野俊雄・山口博則(図右)スピンラダーを形成する分子積層500μm(図上)Ni系三角格子   磁性体結晶物質を構成している原子・分子・電子の空間的分布、すなわち結晶構造をX線の回折現象を利用して調べています。世の中では、光・磁気による記録やエネルギー変換などの面白い機能や性質を持つ物質が多数合成されています。私たちは精密な結晶構造を基にこれらの性質の起源を解明し、新規機能性物質の開発や物質科学の発展に貢献します。原子や電子の空間的分布から物質の性質を解き明かす久保田佳基・石橋広記細孔内に気体分子を取り込んだ結晶の構造多種多様な生命現象とのアナロジーに基づく光物理科学の新分野である「生体模倣ナノ光エンジニアリング」の開拓を目指しています。具体的には、光による物質状態制御に関する基礎研究から出発し、ナノ分析・医療応用などバイオ関連分野にも役立つ生化学反応の「光誘導加速システム(LAC-SYS)」に関する先駆的な研究も異分野横断により行っています。これらの取組により、ライフサイエンスの革新や、環境問題の解決も見据えた次世代の量子・光科学技術の基盤を構築します。生体機能を模倣した光科学の研究とナノ・バイオ応用飯田琢也50Tは地磁気の約100万倍という強烈な磁場です。人類は今のところ、50Tを一瞬しか発生できません。この一瞬のパルス強磁場と0.1Kという絶対零度に極めて近い極低温を組み合わせた複合極限環境を創製し、新奇物性を探し求めます。50Tの強磁場と0.1Kの極低温の複合極限環境で遊ぶ野口 悟伊藤康人・三浦大助・石井和彦大西利和・前澤裕之・村岡和幸小菅厚子温度差により熱電モジュールに電気が発生している様子固体の熱物性と電子物性、すなわち熱電物性に関する実験的研究を行っています。具体的には、新奇熱電材料の作製及びその構造と熱電特性の相関を明らかにする研究や、新奇機能を付与した熱電材料の探求を目指しています。新奇物質の熱物性と電子物性を明らかにし制する光によるネットワーク形成光によるナノ形態・機能抑制光輸送とナノ分離分析生体分子モーター1次元2次元3次元神経ネットワーク光合成アンテナ生命現象とのアナロジーに基づく新しい光物理科学の創成50Tは地磁気の約50Tは地磁気の約ところ、50Tを一瞬ところ、50Tを一場と0.1Kという絶場と0.1Kという絶合極限環境を創製合極限環境を創50Tの強磁場と0Tの強磁性物理学しか発生できません。この瞬のパルスしか発生できません。この瞬のパル対零度に極めて近い極低温を組み合わ対零度に極めて近い極低温を組み合わし、新奇物性を探し求めます。、新奇物性を探し求めます。

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