地域保健学域 総合リハビリテーション学類
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●13●パラリンピック選手強化のための研究現在、日本パラリンピック委員会の医・科学・情報サポート推進委員として、バイオメカニクスを用いた選手強化のためのプロジェクトのリーダーを務め、三次元動作解析や筋電図解析、座圧分布測定といった、様々な手法を用いて選手強化につながる研究を行っています。また、一般社団法人日本ボッチャ協会の代表者も務めており、様々なパラリンピック競技の中でも、特にボッチャ選手強化のための科学的な取り組みを実践しているので、その一部を紹介します。これらはスポーツをしていない重度障がい者の身体機能向上や用具開発のためにも有益な研究であると考えています。一部のがん細胞(がん幹細胞)は化学療法ストレスに対して適応・進化する特殊能力を持っており、治療によって悪性化が加速し、難治がん化してしまうことが臨床的に問題となっています。この適応・進化の分子メカニズムを解明すること、さらに、食品に含まれる機能性成分(ポリフェノールApigeninなど)による適応・進化の抑制を目指した研究を行っています。ボッチャ選手へのバイオメカニクスサポートとトレーニングの実践大阪府立大学を重度障がい者アスリートの強化拠点とし、ボッチャ選手の強化に取り組み、投球フォームの解析や投球時の座圧分布測定、運動効果の検証などを実施してきました。これらの研究をもとに、重度脳性麻痺者を中心とするボッチャ選手に対し、独自のトレーニングプログラムを実施しています。教員研究レビュー総合リハビリテーション学研究科 生活機能・社会参加支援系領域総合リハビリテーション学研究科 栄養支援系領域奥田 邦晴教授近藤 茂忠教授本学を表敬訪問した選手たちと投球時の車椅子の位置の評価座圧分布測定これらの取り組みの結果、リオデジャネイロパラリンピックでの銀メダル獲得に大きく貢献しました!!新しいRNA遺伝子が癌を治りにくくさせる仕組み米医科学誌(PLoS Medicine)の編集長特集で研究成果が取り上げられました。がん細胞の悪性進展を防ぐ、食品に含まれる機能性成分Apigenin

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