現代システム科学域 2018
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研究テーマ研究テーマ研究テーマ生態系という共生のシステムは、海、山はもちろん、砂漠にさえ存在しています。それらの自然環境の上に、人間は都市を築いてきました。そして、私たちの都市生活は、人間を含む生態系にいくつもの問題を引き起こしています。これらの問題を解決するために、環境共生科学課程では自然のシステムを理解し、自然環境の中で人間が共生するシステムについて考えます。具体的には、1年次において学域・学類共通科目である各課程の入門科目を履修し、領域横断的な視点を形成。2年次には、「海洋・陸域環境生態学」や「環境政策学」、「環境社会学」を学修し、学際的な知識や方法論を修得します。さらに、「異文化の理解」や「文化と共生」、「文化と景観」などの文系的科目と「公衆衛生学」や「大気・海洋環境学」、「地域・都市環境学」といった理系科目をバランス良く履修。3年次からは、「環境アセスメント学」や「環境再生学」など、より専門性を高めていきます。これらにより複数分野の方法論を理解し、実際の環境問題に対応できる能力を養います。自然環境科学分野の専門知識・技術の修得を中心に学修し、生態系の中で、人が共生するシステムについて考えます。陸から過剰な栄養物質が流入している大阪湾奥の閉鎖性海域を対象として研究。海藻など季節的に大発生する生物(海産バイオマス)を取り上げ、メタンガスや堆肥などの原料として利用し、海域環境を改善すると同時に、化石燃料消費の少ない都市を築く研究を行っています。海産バイオマスによる環境再生海洋環境の改善を、生物の取り上げ・再利用という手法でアプローチ。01研究テーマ環境システム学類 環境共生科学課程大塚 耕司教授ここで言う「宗教」とは、特定の宗教・宗派・教団ではありません。古今東西人類は、なぜ、神や聖なるものを祀り崇めてきたのか。宗教なるものは、「社会」的なるものの凝集体、エッセンスなのです。社会という人間の集団は「それ」がなければ成り立たない。社会の「秘密」なのです。人に望ましい温度、光、音、においは、どのようなものなのか。また、環境負荷を小さくするには、環境をどうコントロールし、人はどう暮らすべきなのか。建物内や都市における実態調査・実験・数値シミュレーションを行い、人にも環境にも望ましい空間について研究しています。環境共生科学課程生活様式や生命観、対人関係のあり方について、自分と異なる価値観を尊重し、ともに生きるためのコミュニケーション能力を身につけることが、これから社会で生きる一人ひとりに必要です。このような能力を磨き、幸福感を持てる社会環境を構築するため、本課程では、多様な思想のあり方、社会問題、コミュニケーションやそのツールである言語についての理解を深めます。具体的には社会現象を共生思想の視点から解明する科目「現代の社会思想」「共生社会と宗教」「現代社会と人間」を配置。また、社会システムの視点からアプローチする「共生社会とアイデンティティ」「都市文化論」やコミュニケーションの視点からアプローチする「メディアコミュニケーション」「言語システムと文化A・B」などをバランス良く配置しており、人間社会が引き起こした社会問題をさまざまな角度から理解し、問題解決への道筋を学修していきます。また、社会調査実習などのプロジェクト遂行型の演習を実施し、実践力を積極的に養っていきます。社会共生科学課程「人間とは何か?」「環境とは何か?」「人間と環境との望ましい関係は?」このような根本的問題を考えるひとつの手がかりとして、環境を認知する「人間の心の働き」を学ぶという方法があります。本課程では認知科学・心理学・臨床心理学などの多様な専門的視点から、「人間の心の働き」を探究する科目を開講しています。「認知科学Ⅰ・Ⅱ」「環境心理学」「対人環境の認知」「臨床心理学概論」といった認知科学・環境心理学・社会心理学・臨床心理学を専門科目として履修し、学問的基盤を形成します。そのうえで、「人間環境科学演習Ⅰ・Ⅱ」「心理検査法」「心の病理学」「文化心理学」などの科目を通して、認知科学・心理学・臨床心理学をはじめとした幅広い心理学領域を履修します。実験や心理検査といった体験的理解を大切にし、それぞれの専門的視点を深めていきます。このような学修を通じて、人間の真のあり方が実現される環境システムを実践的に構築できる力を養成します。人間環境科学課程異なる価値観を持った人々を理解し、他を抑圧することなく共生できる社会環境を構築するための実践知を探究します。認知科学・心理学・臨床心理学などの専門的視点から、人間と環境にまつわる根本的問題を鋭く分析し、調和を生む環境システムの実現をめざします。欧米における日本宗教の展開を研究。宗教から社会を理解する01研究テーマ環境システム学類 社会共生科学課程秋庭 裕教授建築・都市環境に関する研究居住者の行動や価値観など、人の知覚・行動を考慮した人と環境の関係を研究。01研究テーマ環境システム学類 人間環境科学課程飛田 国人准教授教員からのひとことバイオマスを有効利用することで、化石燃料の消費抑制でき、さらに低炭素社会の貢献に繋がります。教員からのひとことヒトと会うのが基本の研究スタイル。五感をフルに働かせて初めて分かることがたくさんあります。教員からのひとことデータや理論に基づく論理的な思考をする中で、心の中に芽生える根拠のない違和感を大切にしてください。12

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