CAMPUS GUIDE 2018
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人類の初飛行から約110年─空と宇宙への夢と技術に限界はありません。航空機や宇宙機の開発、宇宙の利用等のため、渦や衝撃波を研究する流体力学、構造の強度と軽量化を研究する構造工学、ジェットエンジンなどを研究する推進工学、自動操縦や航法装置についての制御工学、宇宙環境の利用を研究する宇宙環境利用工学、総合的な評価と設計のためのシステム工学、宇宙から地球を観るリモートセンシングなどを教育研究の専門領域としています。各分野の先端的技術課題の研究を通じて、航空機や宇宙航行体などを設計・製造・運用するための基礎理論と先端技術の教育を行い、創造的で柔軟性に富む技術者・研究者の養成をめざしています。 航空宇宙工学分野の基盤的技術に立脚して人類の持続可能な発展と地球環境の保全との調和をめざす先端的工学分野を開拓し、未来をになう人材を育成します。航空宇宙の専門分野を深く極めると同時に、航空宇宙工学分野の特質である、物事を総合的に考える能力、およびシステムデザイン能力の育成を目的としています。そのため、航空宇宙学講座と航空宇宙システム講座を設け、航空機や宇宙航行体の開発・設計、宇宙環境利用、地球観測等に関する教育・研究を行います。研究グループも専門分野別に、航空宇宙流体力学、航空宇宙構造工学、航空宇宙推進工学、航空宇宙システム工学、航空宇宙制御工学、宇宙環境利用工学に分かれて技術を修得します。水の惑星「地球」、海は人間との共生を求めています。未来のためのシステムを創りましょう。地球は水の惑星であり、人類はその誕生以来、水の源である海洋から豊かな恵みを受けてきました。これからもその資源を持続的に、しかも有効に活用していくためには海洋環境を守り、海と共生していく人間活動のあり方を探らなければなりません。海洋システム工学課程では、この考えを基にして、海洋環境の評価と保全などに関する基礎知識を修得するとともに、安全で効率的な海洋輸送システムや海洋資源や海洋空間の利用システムに関する基礎理論を学び、自然と技術の共生を考究するためのシステム科学に関する基礎理論と、実験・実習・フイールド計測などを通して具体的な方法論の展開を推進していきます。海洋システム工学の第一の目的は、人類がこれまでに発展させてきた工学技術の上に成り立った人間活動と、海という自然との共生・調和です。そのためには、地球システムの中に位置づけられる海洋を多面的に理解し、自然と技術の統合システムを創造することや海で使われる工学技術の新たな展開を図らなければなりません。人に優しく地球に優しいフロンティアマシンを─そのスピリットが持続可能な社会実現のためのものづくりを支えています。最先端のものづくりをともに行いましょう。機械工学課程では、マイクロマシン、高機能ロボット、環境にやさしい次世代自動車、燃料電池に代表される新エネルギーシステム、植物工場など、動くモノから社会を支えるモノまで、最先端の機械システムの研究・開発をめざしており、そのための専門知識を体系的に学ぶことができます。材料力学、流体力学、熱力学、機械力学を基礎として、機械設計、制御、エネルギー、環境の基礎から応用まで学び、実験、実習で具体的な方法を体得します。卒業研究で最先端の研究・開発に取り組むことで、幅広い分野で活躍できる創造性の豊かな研究者・技術者となる能力を身につけます。近年、あらゆる「機械」には、高機能化、知能化、システム化等が求められ、更に、複雑化、多様化、複合化する人間活動との調和を十分考慮した機械システムの開発・設計・生産・運用が不可欠となってきています。一方、社会全体での低炭素化への取り組みを背景として、エネルギーの供給とそれに伴う環境汚染の防止を考慮した、人・環境と共存・共生する機械技術、機械システムの確立が求められています。これらの機械工学における重要な課題を主体的に認識し、その克服・解決を発想し得る豊かな素養、人間性、倫理観を育み、幅広い機械工学の専門教育を身につけた個性と創造性に富んだ機械技術者・研究者を育成します。28

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