CAMPUS GUIDE 2018
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Do Your Chemistry! ― フレッシュな感性と新しい価値観で君たちの化学を創造しよう!応用化学分野では、物質を構成する分子だけでなく、その中の原子とそれらを結びつけ、化学反応をつかさどる電子の動きまでさかのぼり、新しい物質を創製するのに必要な学問を学びます。人類は、天然資源を有効に利用するとともに、新しい物質を創造することで今日の豊かな生活を築いてきました。このような発展を支えてきたのは優れた科学と技術であり、なかでも物質の構造、性質、反応を原子・分子レベルで理解し利用しようとする学問、すなわち化学が重要な役割を果たしています。本分野には、分析化学、無機化学、物理化学、有機化学、高分子化学、電気化学、バイオ化学、環境化学など広範な化学分野について、講義のみならず、演習や実験を取り入れた多彩なカリキュラムが用意されており、基礎から高度な先端の化学までを総合的に学ぶことができます。また応用化学分野では、次世代の蓄電池や太陽光で環境浄化する光触媒、エネルギー変換材料や医用診断デバイス、優れた機能をもつ高分子やバイオマテリアルの開発など、最先端の研究を行っている教員が在籍しています。学生は自身のオリジナルな研究を通じて、 「物質を合成し、その性質を知る」喜びを体験し、研究者あるいは技術者としての一歩を踏み出すことになります。水と緑の地球とともに─未来を拓く最先端「化学技術」の創造に取り組んでいます。化学工学は、化学の基礎だけでなく、物理学や生物学の基本的な考え方も学び、化学に基づく新しい科学技術を創造し、私たちの生活・社会に役立つものにするための方法論を体系化した学問です。私たちの住んでいる地球環境の中で「化学技術」を生かして行くためには、極めて多様で複雑なシステムを総合的に取り扱う必要があります。そのために、化学工学は、物質とエネルギーのバランスを軸に、化学反応に関わる全てのシステムやプロセスを研究対象とし、高度な化学合成技術、ナノテクノロジー、バイオテクノロジーを駆使した新規物質や新材料の合成とその生産システム、環境調和型の新しいエネルギーシステム、循環型社会のための革新的なリサイクル技術などの研究・開発に取り組んでいます。その成果は、化学産業のみならず、医薬、医療、食品、住宅、衣料、エレクトロニクス、機械、鉄鋼、エネルギー、環境、リサイクルなどのさまざまな分野に波及しています。化学工学課程では、各要素技術を開発する能力に加えて、さらにシステム全体を総合的に考える能力も重要と考えています。将来、研究開発のリーダーとなり、国際的に活躍できる自立した研究者・技術者を養成する事を目標に、各人の個性を尊重しながら、時間をかけて丁寧に学べるカリキュラムを用意しています。見えないところで暮らしと時代を支え続ける、それがマテリアル工学です。“It’s not design limited, it’s materials limited.”これはある著名な米国の大学教授が、現在の文明の進歩の律速段階が機器をデザインする技術にあるのではなく、要求する機能を満たす材料が存在しないことにあることを指摘した言葉です。ナノテクノロジーが国策として掲げられている今、それを支えるのはマテリアルサイエンスです。本課程では特に金属やセラミックスを対象に、マテリアル工学の基礎から応用まで幅広い学問を学びます。キーワードは「ものを創る」、「構造を調べる」、「特性を測る」です。飛行機や携帯電話に使われている軽くて強い合金から、機能性セラミックスまで、材料である限り、基本的なこのアプローチは普遍です。具体的には高校で身につけた基礎の上に、「材料強度学」、「材料組織学」、「材料物性学」や「材料化学」など、世の中を支えている材料を理解するのに必要な専門学問を学び、そして世界の研究者とコミュニケーションできる英語能力を身につけます。さらに演習と実験を繰り返し、専門性を肌で体験します。4年次には、1年間かけて一つのテーマについて研究し、問題を解決することにより、創造力にあふれ、国際性豊かな研究者や技術者となることをめざします。24

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