プレスリリース

栄養素の輸送体が植物細胞内で偏る仕組みの解明と応用

更新日:2017年3月27日

作物の生産性・安全性の向上へ

大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科の高野 順平教授と汪 社亮研究員、北海道大学大学院 農学研究院の内藤 哲教授らは、植物のホウ酸輸送体の一つが、土壌側の細胞膜に偏って局在する仕組みの一端を解明し、偏った局在が植物体としての栄養獲得に有利であることを実証しました。また、ホウ酸輸送体と近縁の輸送体を改変して局在を人為的に土壌側に強く偏らせることに世界で初めて成功しました。本研究を応用することで、作物の成長や栄養価を高めたり毒素の蓄積を低減させることが可能になると期待できます。

なお、本研究は大阪府立大学、北海道大学、岡山大学、京都大学の共同研究であり、日本学術振興会による最先端・次世代研究開発支援プログラムと科学研究費補助金の支援を受けて実施されたもので、2017年3月24日に、国際誌「The Plant Cell」のオンラインで公開されました。

論文タイトル:Polar Localization of the NIP5;1 Boric Acid Channel is Maintained by Endocytosis and Facilitates Boron Transport in Arabidopsis Roots

研究成果のポイント

  • 植物の必須栄養素の一つであるホウ酸の輸送体が、根の細胞の土壌に面した側にだけ分布する仕組みを解明
  • 輸送体の偏った局在が栄養素の輸送に重要であることを証明
  • 人為的に輸送体を偏って局在させ、作物の生産性や安全性を改善する可能性を提示

(参考図)ホウ酸輸送体NIP5;1の局在

(参考図)ホウ酸輸送体NIP5;1の局在

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お問合せ先

大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科
教授 高野 順平
Tel 072-254-9406
Eメール  jtakano[at]plant.osakafu-u.ac.jp [at]の部分を@と差し替えてください。