大学案内

人間社会学部・人間社会学研究科 教育指針

1.設立の経緯

平成17年4月1日、大阪女子大学、大阪府立大学、大阪府立看護大学の府立三大学がひとつに統合され、新しく公立大学法人大阪府立大学が創設された。そして新大学における7つの学部のひとつとして、新たに人間社会学部が設立された。

人間社会学部のもととなった3つの部局は、それぞれ独自の歴史を有するものである。大阪女子大学は、1924年に大阪府女子専門学校として設立された全国2番目の女子高等教育機関で、80年の歴史を有している。総合科学部は、1978年に、全国に先駆けて、文系と理系とを総合して誕生した学際的な学部であった。社会福祉学部は、1948年に財団法人大阪社会事業学校として発足し、1950年に府立大阪社会事業短期大学、1981年には国公立大学初の大阪府立大学社会福祉学部となり、57年の歴史を有している。

このように、人間社会学部は、大阪女子大学の人文社会学部、大阪府立大学の総合科学部文系学科、社会福祉学部が統合されてできたもので、人文科学と社会科学を幅広く包含するユニークな学部である。本学部は「言語文化学科」、「人間科学科」、「社会福祉学科」の3学科で構成し、深い見識と幅広い視野をもって人間と社会の諸相を探究し、現代的諸問題を解明し、また必要な政策課題に対応しうる知性を育成することにより、人間性尊重の社会の実現に貢献する。

2.教育目的

学士課程

人間社会学部は、言語文化、人間科学、社会福祉の分野における、現代的・国際的観点に立った幅広い教養、専門的知識および技能を修得することにより、人間と社会の諸問題を的確に理解し、創造的にその解決を図る能力を育むとともに、高度な発信能力を備え、人間性を尊重した文化や社会の発展に貢献できる人間を育成する。

(人間社会学部規程 第2条)


大学院課程

博士前期課程は、学部における専門の基礎をさらに確固たるものとしつつ、より見識を広げ方法論を深化させ、人文社会諸科学の知識を活かして多方面で社会に寄与できる人材を育成する。

博士後期課程は、専門知識のさらなる深化・発展をはかるとともにより研究活動に重点をおいた教育を行い、普遍的価値のある新しい問題を解明し、専門分野の学問的発展と現代的課題の解決に寄与しうる自立した人材を育成する。

(人間社会学研究科規程 第2条)

3.教育課程編成の方針

学士課程

人間と社会の諸問題を深く理解し適切に対応するためには、正確な専門知識とともに柔軟な総合的視野が不可欠である。各学科・コースでは、それぞれの目的に応じた人材を育成するために特色ある専門科目を有機的に配置するとともに、専門分野を超えての文化的素養と国際理解の枠組み、現代の諸課題への科学的かつ総合的な視点、あるいは社会の実践現場における問題意識を涵養するために、履修基準において共通して自由選択枠を広く設定し、相互に乗り入れ可能な、選択の自由度を高めた教育課程を編成する。

大学院課程

いずれの専攻・分野においても、それぞれの目的に応じた専門性の高い授業科目を有機的に配置するとともに、主体的な興味・関心の追究に応えうるように選択性を重視した教育課程とする。博士前期課程においては専門基礎の充実と幅広い視野の獲得を目指して、研究者と高度専門職業人の育成を兼ねた教育課程を編成する。博士後期課程においては、演習科目を中心として教育課程を編成することにより履修形態の自由度を高め、教員の携わる研究プロジェクトに参加させて専門性の高い研究指導を行うなど、社会的な政策課題も視野に入れつつ、専門分野の学的発展に寄与しうる自立した研究者の育成を主目的とした教育課程を編成する。

4.アドミッション・ポリシー(学生受入の方針)

学士課程

科学技術の進歩、グローバリゼーションの進展等を背景に、私たちが生きる現代社会は加速度的に複雑さを増している。日々変動する社会の中で、私たちは、社会と文化のあり方、人間の生き方や価値観について、たえず問い直すことを求められている。人間社会学部は、このような現代の人間と社会について深く考察し、すべての人が人間らしく生きられる社会の実現を目指すために、人文・社会・福祉に関わる多様な学問分野を体系的に揃えている。

人間社会学部は、言語文化学科、人間科学科、社会福祉学科の三学科から構成され、複雑な現実に対して学問的、実践的に粘り強く、しかも柔軟な発想をもって取組む力をもった人材の育成を目的としている。

そのため、人間社会学部は次のような学生を求めている。

  1. 幅広くバランスのとれた基礎学力と論理的思考力を備えた人
  2. 言語文化・人間科学・社会福祉に関わる事柄について主体的な問題意識と強い勉学意欲をもつ人
  3. 専門的知識を身につけることによって社会への貢献を目指す人
  4. 文学・語学・文化に興味があり、本やことばに対する志向の強い人、また、中学・高校の国語・英語の教員や学芸員を目指す人
  5. 人間・社会・文化の諸問題を専門的かつ総合的な視野から究明し、その解決に向けて主体的に取り組むことに関心を有する人
  6. 社会問題に対する関心と福祉の向上に熱意を持ち、社会福祉士、精神保健福祉士、保育士などの専門的力量の獲得を目指す人

大学院課程

科学技術のめざましい発展や世界を揺るがす民族問題・環境問題によって、人間の生活条件は根本的に変容しつつある。あまりに急激なこの変化に、人々は伝統的な価値観を動揺させ、社会の広い範囲に不安と混迷が見られるのが、現代社会の状況だと言えるだろう。このような変化の時代において、人間のさまざまな営みをその統一性と差異性において総合的にとらえ、究明することは、以前にも増して困難かつ重要な課題になってきている。本研究科が考える「人間社会学」は、すべての人々が人間らしく生きられる社会を実現するため、個人の内面から民族や文化、ひいては地球規模にまでわたる現代社会のさまざまなレベルの問題について、根源的な観点から解決の方向づけを見出すことを目指している。

本研究科はこうした課題に積極的に向き合い、複雑で多様な問題群に柔軟に対応しつつ創造性をもった専門研究を行ないうる人材の育成を目的としている。そのため、次のような特性をもった学生を特に期待している。

  1. 論理的思考力と倫理観を備え、自ら進んで学ぶ探究心を有していること
  2. 言語文化・人間科学・社会福祉にかかわる事柄について、主体的な問題意識と強い研究意欲を有していること
  3. 基礎的な研究能力を有し、社会貢献に必要な豊かな人間性を有していること

5.各学科・専攻の教育目的

学士課程

言語文化学科

言語文化学科では、人間の言語と文化に関する学術的探究に関する専門知識を幅広く修得することで、科学的素養と人文的素養の両方に支えられた教養を養うとともに、自らの問題意識に応じてそれらの知識・教養を統合・応用する能力を育むことにより、現代社会が直面する諸問題、特に教育やコミュニケーション、の解決に主体的かつ柔軟に取り組むことができるような人間を育成する。

特に日本言語文化学コースでは、自国の言語文化を正しく深く理解し、それに基づいた国際的発信に寄与できること、英米言語文化学コースでは、実質的に世界共通語たる英語と英語で蓄積された文化を正しく深く理解し、それに基づいた国内外の円滑なコミュニケーションに寄与できること、言語情報学コースでは、言語全般を特に情報処理の観点も含めて正しく深く理解し、それに基づいたデジタル社会における情報流通に寄与できることを目的とする。

人間科学科

人間科学科では、社会・文化・人間に関する専門知識を幅広く修得するとともに、自らの問題意識に応じてそれらの知識を統合・応用する能力を育むことにより、現代社会が直面する諸問題の解決に主体的かつ柔軟に取り組むことができるような人間を育成する。特に社会環境コースでは、幅広い社会科学的な視野と知識をもとに現代社会のあり方とその課題を把握し、それを踏まえた社会的な寄与ができること、文化形成論コースでは、絶え間ない動態のなかにある文化形成のメカニズムを理解し、現代の文化的諸問題に主体的姿勢で臨むことができること、心理教育コースでは、現代社会における個人の自己実現に関わる諸問題について、幅広い背景知識にもとづいて柔軟な解決策を探り出すことができることを目的とする。

社会福祉学科

社会福祉学科では、社会科学の幅広い知識と人間理解の総合的な視点に基づき、社会福祉の理念や成り立ち、支援のための方法技術、制度政策に関する専門的知識を修得することにより、人間が生活を営む上で遭遇する諸課題について、解決の方法を企画し、実践する力をもった人間を育成する。

大学院課程

言語文化学専攻

博士前期課程

理念
言語文化学専攻博士前期課程では、以下で述べるような人材が社会にとって必要であるとの認識のもと、学部レベルの基盤の上に、人間の言語と文化に関する学術的探究 をさらに推し進め、科学的素養と人文的素養の両方に支えられた学術的、専門的な知識と 技術を養うとともに、それらの知識や技術を生かして学術的研究、教育はもちろん、現代 社会が直面する諸問題、特に言語にかかわるもの、の解決に主体的かつ柔軟に取り組むこ とができるような人材を養成することをめざす。

目的
大学院は学部と異なり、個々の分野における専門性が重視されるため、その教育 目的も専門分野ごとに指定される。同時に、博士前期課程は博士後期課程と異なり、研究 者の育成のみを目的とするわけではない。そこで、各分野ごとに次のような教育目的を設 定する。日本言語文化学分野では、自国の言語文化をさらに正しく深く理解し研究者・教 育者としての素養を身に付けるとともに、それに基づいて研究・教育に限らず高度な国際 的発信に寄与できること、が教育目的である。英米言語文化学分野では、実質的に世界共 通語たる英語と英語で蓄積された文化をさらに正しく深く理解し、研究者・教育者として の素養を身に付けるとともに、それに基づいて研究・教育に限らず国内外の円滑なコミュ ニケーションに寄与できること、が教育目的である。言語情報学分野では、言語全般を特 に情報処理の観点も含めてさらに正しく深く理解し、研究者・教育者としての素養を見に つけるとともに、それに基づいて研究・教育に限らずデジタル社会における情報流通に寄 与できること、が教育目的である。

博士後期課程

理念
言語文化は人類の叡智を記録、保存、発展、創造する基盤となるものであり、言語文化学諸分野の研究はただそれら専門分野のみならず、広範な関連領域の研究にも多大に貢献してきた。このことを強く認識した上で、言語文化学専攻博士後期課程では、学部、博士前期課程で培った学識を前提として、言語文化学諸分野における学術的な文化の継承と創造に積極的な貢献ができる知識と能力を持ち、研究者、教育者として世界に通用する高い水準の人材を輩出することをめざす。

目的
博士後期課程では、第一に言語文化学諸分野を専門とする研究者の育成を目的とする。また、研究者は同時に高い水準を維持した教育者であらねばならないこと、各分野の教育全般においてもきわめて高い水準の教育者が必要であること、を鑑み、言語文化学諸分野の学識と知見の教育ならびにそれを生かした教育に資する人材の育成を同時に目的とする。さらに、研究者・教育者として専門分野に関する高い学識と知見を持った上で特定の専門領域について事実と真理を追究する能力を養成するのはもちろん、研究者・教育者として持つべき高い見識と倫理を涵養する。

人間科学専攻

博士前期課程

理念
現代社会は科学技術の進歩やグローバリゼーションの進展などによって高度に複雑化・多様化し、日々変動を続けている。それは一面においては豊かで近代化された社会の発展をもたらすとともに、他面においてはかつてない深刻な矛盾や葛藤をいたるところに現出させてもいる。地球規模の環境問題、文化や民族間の軋轢、生命倫理にまつわる諸対立、地域社会や家族機能の衰退、ジェンダー問題の先鋭化、学校教育の諸問題、そしてマスコミをにぎわすこころの病理の広がりなど、一刻の猶予もなく対応を迫られる社会的課題が山積する。また、この新しい社会のなかで従来と異なる新しい人間関係の形を模索する人々も少なくない。人間科学専攻は、こうした現代の人間と社会の諸課題を深く理解し、そのよりよい解決に向けて主体的に取り組むことのできる専門的能力を身につけた人材の育成を目指して、人間・社会・文化に関する多様な学問領域を結集している。この学際性・総合性によって、学生は各専門領域の最新の知識を習得することはもちろん、個々の研究テーマを社会科学・人文科学のより広い文脈のなかで意味づけ、多様な角度から問題意識を刷新し続けることができる。

目的
現代人間社会分野では、現代社会における諸問題に焦点をあて、思想・制度などの多角的視野から学際的にアプローチできる人材を育てることを目的とする。社会環境分野では、幅広い社会科学的な視野と知識をもとに現代社会のあり方とその課題を把握・分析し、それを踏まえた社会的な寄与ができる人材育成を目指す。文化形成論分野では、文化的差異の諸相に関心を注ぎ、常に動態のなかにある文化形成のダイナミクスを解明することを通して、現代の文化的諸問題に積極的関心をもって主体的に臨む人材を養成する。心理教育分野では、人間の心理的メカニズムと社会的人間形成過程を学術的に探究し、幅広い背景知識にもとづいて、人間心理と教育にかかわる諸問題に柔軟な解決策を探り出す人材を育成する。臨床心理学分野では、現代社会における個人の自己実現に関わる諸問題について探究を行なうと同時に、現在社会的に需要の高い臨床心理士を養成する。

博士後期課程

理念
人間科学専攻博士後期課程では、博士前期課程教育の基礎の上にたち、社会・文化・人間に関する学術的探究をさらに深化させ、その領域における学術研究・教育を行なえるような専門的素養を習得させる。またこれに加えて、専攻領域における問題関心に応じ、それらの知識を統合・応用する能力を育み、現代社会が直面する諸問題の解決にも主体的に取り組むことができるような人材を養成する。本専攻には、アクチュアルな社会問題に焦点を当てて学際的にアプローチする現代人間社会分野、社会の諸側面を実証的に分析する社会環境分野、文化の意味やダイナミクスを探究する文化形成論分野、人間の心理的メカニズムと社会的人間形成過程を考察する心理教育分野がある。

目的
現代人間社会分野では、現代社会と人間にかかわるテーマ、たとえば生命倫理、自殺問題、男女共同参画、ジェンダーと労働、科学技術政策などの諸問題を、多角的な視点から研究・分析し、社会に向けて研究成果を還元することのできる人材の育成を目的としている。社会環境分野では、社会学、法学、経済学、政治学、地理学の専門的な知識をもとに、現代社会のあり方と課題を統合的に把握し、それを社会科学の視点から、実証的・学術的に分析することのできる人材の育成をめざす。文化形成論分野では、文化的差異の諸相(地域、民族、階級、歴史、性、言語、イデオロギーなど)についての考察と、文化の多様性、文化形成のダイナミクスについての探究を通して、民族紛争、地域間格差、文化の衝突などの国際的諸問題について、幅広い視野から学術的に研究できる人材を育成する。心理教育分野では、現代に生きる個人としての人間に焦点をあて、その心理と行動を規定する内的メカニズムと、社会からの教育的影響過程を探究することにより、現代人の心の問題や教育問題について学術的に研究できる人材の育成をめざす。

社会福祉学専攻

博士前期課程

理念
少子高齢化、人口減少が進み、社会福祉を取り巻く環境は制度および実践のいずれにおいても大きく変化している。なかでも、構造改革のもとで、国および地方自治体は既存の社会福祉の仕組みを抜本的に見直してきた。また、格差拡大による貧困問題、ホームレス問題、児童虐待、いじめ・不登校問題、DV、高齢者虐待、性的少数者およびHIV感染者等に対する差別問題など容易に解決困難な様々な問題がクローズアップされている。社会福祉の研究と実践においては、こうした社会問題に直面し、新たな問題解決のための方法論の探求が求められる。これらを背景として、社会福祉学のパラダイムは大きな転換を遂げている。社会福祉学専攻は、現代の多様で複雑化している社会問題、生活課題を解明し、人間らしい暮らしや生き方を探求しつつ、そのための制度政策や援助のあり方について教育研究を展開することをめざしている。社会福祉の理論及び実践において「変わるべきもの」と「変えてはならないもの」を明らかにしつつ、深い専門知識と広い視野をもって現実的な課題に柔軟に対応し、的確に問題を分析、課題解決に取り組む実践的な能力を育む。こうした人材育成をつうじて、社会福祉学のさらなる発展、人間性を尊重する福祉社会の形成・発展に寄与することをめざす。また、社会福祉の国際交流・人材育成にも積極的に貢献する。

目的

  • 本専攻は、福祉分野における高度専門職業人養成、キャリア開発支援、および研究者の養成をめざしている。博士前期課程においては、高度専門職業人の養成を行う。
  • 福祉の分野で活躍している社会人に対しては、修士論文を取りまとめることを通じ、キャリア開発の支援を行う。援助方法分野では、社会的に援護を必要とする人たちの生活を支援する援助方法について実証的・開発的研究を行い、具体的な暮らしの諸課題に対し領域横断的にアプローチできる人材を育てることを目的としている。福祉の専門研究者の養成とともに、子ども、女性、高齢者、障がい者など社会福祉の各フィールドにおいて高度な専門性と問題解決の実践力を身に付けたソーシャルワーカーの育成をめざしている。
  • 政策運営分野では、主として社会福祉の制度や政策に焦点をあて、社会福祉の価値や思想、社会福祉の歴史的展開過程、社会福祉制度をとりまく社会的要因などを分析し課題解決のためのシステムづくりや制度の実施過程を分析評価することのできる人材を育てることを目的としている。福祉の専門研究者の養成はもとより、地方自治体、社会福祉協議会、民間シンクタンクなどにおいて政策分析や企画立案を行うための高度な専門知識と調査方法を身につけた高度専門職業人の養成をめざしている。

博士後期課程

理念

  • 社会福祉学専攻博士後期課程は、博士前期課程に引き続き、社会福祉の実際と社会福祉学の発展段階から求められる研究課題についてより深く探究しつつ、人間と社会をめぐる多様で複雑化しつつある諸問題に対して、的確に問題を分析し、創造的にその解決の方途を探るとともに、高度な学術文化の発信能力を備えた研究型大学院の一角となることをめざしている。
  • 社会福祉の出発点はいうまでもなく人間性の尊重であり、社会福祉学研究においては、人間性そのものに関するより深い洞察を進めつつ、これを尊重するための社会的な支援や援助、制度政策のあり方について、実践的かつ原理的な理論の探究を進めることが求められる。また社会福祉学研究は、主として20世紀後半以降に生成した比較的若い学問領域として、21世紀に継承された歴史的課題である世界の平和と人類の福祉に貢献するものでなければならない。社会福祉学専攻博士後期課程においては、大学院生がこのような立場から主体的に研究活動を進めることを支援するとともに、大学院生を含めた研究集団として、社会福祉および社会福祉学研究のいっそうの発展に貢献しうる教育を追究するものである

目的

  • 社会福祉学専攻博士後期課程は、21世紀の社会福祉学研究を担いうる広い視野と深い専門的学識を備えた研究者の育成をめざしている。人びとの生活とそこにおける個人の尊厳をめぐる諸問題は、ますます多様化・複雑化しつつあり、同時に、そこに内在する諸矛盾が、生活の場である地域や労働の現場とそこにおける人間関係に影響するとともに家庭や個人とりわけ社会的に不利な状況におかれている人びとに蓄積されつつある。社会福祉学専攻博士後期課程における教育は、人びとの様々な生活の現実を直視し、諸問題の解決に取り組む実践に根ざし、すべての個人の「幸福追求の権利」、「健康で文化的な最低限度の生活」等の基本的人権が保障される社会をめざして真理と正義を希求する研究者の育成をめざすものである。