教育・研究

飛田国人先生「自分の中にものさしを持つ」

飛田 国人准教授

担当学域等 現代システム科学域
研究テーマ (1)住宅における熱中症対策のための温熱環境設計法
(2)小中学校への空調導入に関する研究
(3)健康的で快適な低負荷型建築・都市環境の構築
授業担当科目 初年次ゼミナール、環境心理学、ヒトと住環境など

指導方針

論理的に考える思考と、論理から飛躍する思考の2つを修得させたいです。何事においてもデータや理論に基づく計画・分析・考察がもちろん必要ですが、既存のパラダイムに沿わないアイデアも考えられることが望ましいです。飛躍する思考を修得するために、研究テーマ以外についても考えること、小さな違和感を大切にすることなど、考えることを習慣化するよう指導します。

初年次ゼミナール「自分の中にものさしを持つ」概要

さまざまな対象の独自評価軸の考案と評価、その領域での位置づけを行います。位置づけ対象は教員がテーマを指定する場合と、受講者が自由に決定する場合があります。位置づけ対象はモノに限らず、組織、サービス、史実、キャラクターなど、受講者の独創的な発想を期待しています。

飛田先生にインタビュー

このゼミの一番の特徴(もしくは狙い)を教えてください。

ゼミでは、“自分の中にものさしを持つ”というテーマで、日常生活でも割とありふれたもの、例えば、漫画や食べ物など、そういう日常的に目にするものを改めて自分の中で批評したり、価値を見出したりしていくことに取り組んでいます。日常生活を見直して、もう一度新しく考えるところが特徴です。入学したての学生が身につけている知識はバラバラです。授業の狙いに、高校生の学び方から大学生の学び方への転換や発表能力の向上などがあるので、講義で知識を教える時間よりも、「自ら考える」時間にウエイトをおく方向としました。その上で全員がとっつきやすい課題、自由な発想ができるものを考え、テーマを決めました。ものさしを持つということは普段見ているものや使っているものについて、自分ならこの切り口で評価できるという軸を見つけて再評価しなさいということで、自分は一体どのようにものごとを見ているのかを問い直させることが狙いです。

このゼミを通じて、受講生に一番身につけて欲しいことは何でしょうか?

技術としては、グループで新しいアイデアを作りあげる技術を身につけてほしいです。軽い口調で「こんなんどうですか、あんなんどうですか」って、力まずに小さなアイデアをポンポンと言えるような学生になってもらいたいと思っています。議論が行き詰まった時にポンと突拍子もないようなアイデアを出してくれるような学生。間違っていてもいいし、たいしたことのない案でもいいんだけど、その場の空気を変えられるような一言が投じられる学生になってもらえたらと思います。また、自分のものさしがわかった上で、アイデアを崩し、全然関係のなかったものを持ってくるという発想ができる人になってもらいたいです。授業では自分の考えを人前で発表することでプレゼンテーション力がつき、次第に「自分のアイデアをもっとみんなに聞いて欲しい」という姿勢になっていきます。中には、エンターテインメント性が高いプレゼンテーションで、聴いている人を知的に楽しませられるような学生も出てきます。そういった力を身につけて社会に送り出してあげたいです。

未来の受講生にひとことお願いします。

初年次ゼミでは自分が普段関わることのないテーマを選んで欲しいです。他学域の学生の思考回路を知ることができるチャンスですから、新しい風を自分に吹き込むような選択の仕方をしていただけると良いですね。専門知識については、これからの大学生活でしっかり学ぶことができるので、それとは別の能力を磨く、“新しい気づき”を得るのだと考えて、未開拓の自分にチャレンジしてもらいたいです。私のゼミでは、正しいことだけをしていたら良いのではなく、間違えることも必要であり、失敗しても良いんだということを学べるようなゼミにしています。それが、授業で同じ課題を5回も行う意味なのです。最初の課題で良い成果を出せなくても、2回目がある、2回目もダメでも3回目がある。同じ課題を繰り返すことで一度作り上げたものを崩し、再構築する、ブラッシュアップすることをこの授業で経験させようと思っています。課題に繰り返し取り組むことで自分を壊すこととか、考えを壊すことを恐れないような力を身につけさせたいと思っているので、ぜひ受講していただけたらと思います。