放射線・ブルーライトによる細胞傷害評価研究所
設置目的
放射線、またはブルーライトの細胞傷害作用について、生きたままの細胞を観察できるライブセルイメージング技術を用いて解析し、新しい評価指標の検索と定量的で高感度な評価系を構築し、これを用いて細胞傷害に対する防護作用の評価を行うことを目指す。
本研究所は、2006年2月に設立された「ライブセルイメージング研究所」でこれまで蓄積されてきた細胞傷害作用に関するライブセルイメージングによる解析成果を引き継ぎ、さらにそれを基盤として新しい成果を引き出すことを目的として設立するものである。
特に、放射線やブルーライトによる細胞傷害に着目し、これまでに培ったライブセルイメージング技術を用いてさらに完成度の高い細胞傷害評価系の構築を目指す。ライブセルイメージングは、生きた細胞内分子を可視化してその挙動を解析することにより、細胞の世代を超えて出現する細胞傷害も解析対象にできる点に特徴がある。これまで対象とならなかった傷害作用も含む点で高感度であり、さらに解析方法の自動化が促進されればより解析精度が増すと期待される。このアプローチにより本評価系の完成度が上がれば、環境変異原物質や薬剤等を用いたより広い分野での細胞傷害評価系として有用となることに加え、本評価系を用いて細胞傷害に対する防護作用を持つ物質の評価系としての応用が期待される。
放射線・ブルーライトによる細胞傷害評価研究所パンフレット(515KB)
研究内容の概要
これまでの長期にわたるライブセルイメージングによる画像取得、並びに、画像解析技術の開発を行ってきたメンバーをベースに、特に、放射線とブルーライトによる細胞傷害の評価、並びにその応用についての研究を行う。
研究所は4つのグループからなり、(1)「放射線誘発細胞傷害評価」グループ、(2)「ブルーライト誘発細胞傷害評価」グループ、(3)「ブルーライト評価用レーザー光源」グループからなる3つの組織が、昨年、(4)大学発ベンチャーとしてスタートした「ライブセルイメージング研究所」との連携のもとに、新たな放射線、並びに、ブルーライト照射の細胞傷害評価系の構築、並びにその応用を目指す。なお、研究組織は研究所長が統括する。
構成員
所長
児玉 靖司(理学系研究科・教授)
研究員
区分 | 教授 | 准教授 | 助教 | 非常勤研究員 |
---|---|---|---|---|
理学系研究科 | – | – | 白石 一乗 | – |
工学研究科 | 岡本 晃一 | 和田 健司 | 松山 哲也 | – |
生命環境科学研究科 | – | 赤川 貢 | – | 山口 愛 |
客員研究員
機関 | 役職 | 氏名 |
---|---|---|
大阪府立大学 | 客員研究員 | 村田 香織 |
和歌山工業高等専門学校 | 准教授 | 奥野 祥治 |
合同会社STH | 顧問 | 森岡 雅彦 |
合同会社 高橋 | – | 高橋 達也 |
大阪府立大学 理学系研究科 ライブセルイメージング研究所 |
客員研究員 所長 |
杉本 憲治 |
設立年月日
2020年3月1日
SDGs達成への貢献
大阪府立大学は研究・教育活動を通じてSDGs17(持続可能な開発目標)の達成に貢献をしています。
本研究センターはSDGs17のうち、「3:すべての人に健康と福祉を」、「9:産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献しています。
お問い合わせ
理学系研究科 教授 児玉 靖司
Tel 072-254-9855 Tel 4240(内線) Eメール kodama[at]riast.osakafu-u.ac.jp[at]の部分を@と変えてください。