大阪府立大学

マネジメント学類 教育目的、教育目標、ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アドミッション・ポリシー

教育目的

大きく変貌する現代社会システムの諸問題を理論的・実証的に分析し、国際感覚が豊かで産業社会に要請される情報処理能力や実践的・創造的能力とシステム的思考力、さらに経済学・経営学・法学・経済データサイエンス・会計学・生産システム科学の専門知識に基づくマネジメント力を備え、優れた企画・政策立案能力を持った人材を育成する。

教育目標

教養・倫理

  1. 社会科学から人文科学、自然科学に至るまでを幅広く学習し、教養を身に付けるとともに、長期的かつグローバルな視点から物事を考える能力を身に付ける。
  2. 経済活動や技術が人間社会ならびに環境に及ぼす影響の大きさを理解し、倫理観と責任感を持って技術マネジメントの方向性を判断して、行動できる能力を身に付ける。

総合力

  1. 経済学・経営学・法学・経済データサイエンス・会計学・生産システム科学の基本的知識ならびに技術を体系的に理解・修得するとともに、それらの知識や技術を応用し、組織における課題を解決できるマネジメント能力を身に付ける。
    社会的問題に関する課題を発見し、必要な情報やデータを収集し、それらを用いて現状を把握し、仮説を発見し検証する能力を身に付ける。

コミュニケーション能力

  1. 自分の考えを論理的にまとめ、的確に表現するとともに、他人の意見を理解し討論できるコミュニケーション能力を身に付ける。さらに英語などの外国語の読解力、リスニング力、表現力を養い、国際社会で通用するコミュニケーション能力を身に付ける。

自主学習・プロジェクト

  1. 自ら学習目標・達成目標をたて、自主的に学習し、卒業後も社会の変化に対応して継続的に学習できる能力を身に付ける。
    与えられた課題や自ら設定した課題に対してグループで協議し、課題を解決するための学習、調査、分析を協力して行い、プロジェクトを遂行する能力を身に付ける。

ディプロマ・ポリシー(学修評価・学位の授与方針)

マネジメント学類において所定の期間在学して定める単位を取得し、以下の能力を身につけた学生に学位を授与する。

知識・技能

  1. (多面的視点)自然科学、社会科学、人間科学に関する幅広い知識・技能を基礎としながら、経済学、経営学、会計学、法学、経済データサイエンス、生産システム科学の知識・技能を体系的に修得し、事象を多面的に捉えることができる。
  2. (データ活用力)データの特徴をふまえた適切な分析手法の選択、およびその手法に基づく正しい判断を行うことができる。また、その判断を伴う自らの考えを説明することができる。
  3. (コミュニケーション能力)マネジメント学類で学ぶ知識・技能を基礎としながら、複数の言語を活用して、多様な人々とコミュニケーションすることができる。

思考力・判断力・表現力

  1. (システム的思考力)複雑な現象を多様な要素の相互作用の中で捉えることによって、その現象をシステムとして理解し、その本質を思考することができる。
  2. (領域横断的応用力)経済学、経営学、会計学、法学、経済データサイエンス、生産システム科学における知識・技能を領域横断的に用いて、複雑な問題群を概念化して、その共通性を抽出して分析し、解決策を提案することができる。
  3. (表現力)自らが行った問題解決への筋道を適切な表現法を用いて説明することができる。

サステイナビリティ志向性

  1. (社会的責任) 経済活動や技術が⼈間社会ならびに環境に及ぼす影響の⼤きさを理解し、自ら獲得した学問的知見に基づき、つねに既存の社会の倫理を見直していこうとする責任を自覚することができる。
  2. (サステイナブル志向)サステイナブルな社会の実現を目指し、他者と協働して課題解決に粘り強く取り組むことができる。

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施方針)

マネジメント学類は、学位授与に必要とされる能力(ディプロマポリシー)を養うために、以下の方針で教育課程を編成する。

知識・技能

  1. 幅広い知識・技能を持ち、事象を多面的に捉えることができる能力を養うために、1年次を中心に初年次ゼミナール、人文・社会系教養科目、自然科学・複合領域系教養科目、専門基礎科目等を配置する。
  2. マネジメント学類において必要となる経済学、経営学、会計学、法学、経済データサイエンス、生産システム科学の専門知識を修得させるため、1年次および2年次に、それらの学類専門科目のうち、基礎的な科目(一部の科目を除き学類基盤科目)を配置する。3年次および4年次に、それらに関する専門科目(一部の科目を除き学類発展科目)を配置する。 
  3. 客観的なデータを用いて正確に分析・判断できる能力を養うために、専門基礎科目の中の理系基礎科目に「統計学基礎I,II」、学類基盤科目に「経済データサイエンス入門」、「計量経済学I」、「経済データサイエンス演習I,II」、学類発展科目に「計量経済学II」、「経済データマイニング」等の座学と演習から構成されるデータサイエンス系科目を配置する。 
  4. 複数の言語を用いて多様な人々とコミュニケーションできる能力を養うために、外国語科目(英語)および外国語科目(初修外国語)、学類専門科目の中の学類基盤科目に「基礎ゼミナールI,II」「外書ゼミナール」等のコミュニケーション系科目を配置する。

思考力・判断力・表現力

  1. 現象を多様な要素の影響の関係性として捉えることによって、問題の本質を理解することができる力(システム的思考力)を養うために、システム系科目として学類基盤科目に「ミクロ経済学I,II」、「マクロ経済学I,II」、「生産システム科学」、学類発展科目に「産業組織I,II」「管理会計I,II」、「会社法I,II」等の座学を基礎とする科目を配置する。 
  2. 複数の領域の知識を横断的に用いて、問題を概念化して共通性を抽出し、分析・解決することができる力(領域横断的応用力)を養うために、学類基盤科目に「経済政策入門」、学類発展科目に「国際貿易I,II」、「社会保障政策」、「医療経済学」、「経営情報システムI,II」等および他学類専門科目を配置する。 
  3. 自らが行った問題解決への筋道を適切な表現法を用いて説明することができる力を養うために、学類基盤科目にプレゼンテーションを課す演習系科目「マネジメント学類演習I」等を配置する。

サステイナビリティ志向性

  1. 持続可能性に関する基本的知識を身に付け、経済活動や技術が人間社会ならびに環境に及ぼす影響の大きさを理解し、倫理観と責任感を持って技術マネジメントの方向性を判断して、行動できる能力を養うため、1年次に学域共通科目に「サステイナビリティ入門」、「社会システムとサステイナビリティ」、学類基盤科目に「倫理学」、学類発展科目に「環境経済学A, B」等の座学を基礎とする科目を配置する。
  2. 自ら課題を発見して取り組む継続的学習能力、他者と協働して課題解決に取り組むことができる能力を養うために、学類基盤科目に必修科目として「マネジメント学類演習II」等の演習系の科目を配置する。

なお本学類の学修成果の評価方針は現代システム科学域カリキュラムポリシー記載のものと同一とする。

アドミッション・ポリシー(学生受入の方針)

マネジメント学類は、現代システム科学域の中で、知識情報システム学類および環境システム学類と連携し、複雑な現代システムに対応する複合的な領域に対して、融合的な教育・研究をすすめ、経済学、経営学とそれに関連する法学および生産システム科学の学問の進歩発展に寄与するとともに、経済社会や文化の発展に貢献することを目的とします。上記の目的を達成するため、大きく変貌する現代社会システムの諸問題を理論的・実証的に分析し、常に環境問題に関心をもち、国際感覚が豊かで産業社会に要請される情報処理能力や実践的・創造的能力とシステム的思考力、さらに経済・経営・法律・生産システム科学の専門知識に基づくマネジメント力を備え、グローバルな経済社会の発展に貢献できる優れた企画・政策立案能力をもった人材を育成します。

したがって、マネジメント学類では、次のような学生を求めています。

  1. 社会経済、企業経営および生産システムに関心のある人
  2. 経済学、経営学、会計学、法学、生産システム科学の5分野を総合的に勉強したい人
  3. 論理的思考力と自ら学ぶ探求心を備え、勉学意欲に溢れる人
  4. 国際的視野をもち、外国語能力に優れ、国際社会・地域社会に貢献することをめざす人

以上に基づき、次の1〜5の能力や適性を身につけた学生を選抜します。

  1. 高等学校における教科・科目を文理ともに広く学習し、高い基礎学力を有していること
  2. 英文を読んで理解し、書いて表現するための基礎的な能力を身につけていること
  3. データを使い分析するための基礎的な数学の知識を身につけていること
  4. 論理的な思考力と日本語による高い表現能力を備えていること
  5. 他者を理解し、主体的に学習に取り組むことができること

一般選抜(前期日程)

高等学校における教科・科目を文理ともに広く学習し、高い基礎学力を有していることを、大学入学共通テスト、調査書によって評価します。また、英文を読解し、書いて表現する能力を有していることを、個別学力検査の英語によって評価します。また、基礎的な数学的素養を有していることを、個別学力検査の数学によって評価します。さらに、論理的な思考力および日本語による高い表現能力を備えていることを、個別学力検査の英語、数学によって評価します。加えて、他者を理解し、主体的に学習に取り組むことができることを、調査書によって評価します。

学校推薦型選抜

高等学校における教科・科目を文理ともに広く学習し、高い基礎学力を有していることを、大学入学共通テスト、調査書、推薦書によって評価します。また、英文を読解し、書いて表現する能力、基礎的な数学的素養、論理的な思考力および日本語による高い表現能力を備えていることを、大学入学共通テストの外国語(英語)、数学、国語によって評価します。さらに、他者を理解し、主体的に学習に取り組むことができることを、活動報告書、調査書、推薦書によって評価します。

外国人留学生特別選抜

大学で学習するための基礎学力を有していることを、日本留学試験、最終出身学校の成績証明書によって評価します。また、英文を読解し、書いて表現する能力を有していることを、TOEFLの成績によって評価します。また、基礎的な数学的素養を有していることを、日本留学試験の数学によって評価します。さらに、論理的な思考力および日本語による高い表現能力を備えていることを、小論文、口頭試問・面接によって評価します。加えて、他者を理解し、主体的に学習に取り組むことができることを、口頭試問・面接によって評価します。