大阪府立大学

社会共生科学課程

異なる価値観を持った人々を理解し、他を抑圧することなく共生できる社会環境を構築するための実践知を探究します。

生活様式や生命観、対人関係のあり方について、自分と異なる価値観を尊重し、共に生きるためのコミュニケーション能力を身につけることが、これから社会で生きる一人ひとりに必要です。このような能力を磨き、幸福感を持てる社会環境を構築するため、本課程では、多様な思想のあり方、社会問題、コミュニケーションやそのツールである言語についての理解を深めます。具体的には社会現象を共生思想の視点から解明する科目「共生社会と宗教」「環境哲学と現代社会」を配置。また、社会システムの視点からアプローチする「共生社会とアイデンティティ」「都市文化論」「公共性の社会学」やコミュニケーションの視点からアプローチする「言語表現と世界認識」「ディスコースと社会」などをバランス良く配置しており、人間社会が引き起こした社会問題をさまざまな角度から理解し、問題解決への道筋を学修していきます。また、社会調査実習などのプロジェクト遂行型の演習を実施し、実践力を積極的に養っていきます。

教育目的・教育目標

研究テーマ

研究テーマ01:宗教から社会を理解する

宗教から社会を理解する

欧米における日本宗教の展開を研究。

環境システム学類 社会共生科学課程 秋庭 裕 教授

ここで言う「宗教」とは、特定の宗教・宗派・教団ではありません。古今東西人類は、なぜ、神や聖なるものを祀り崇めてきたのか。宗教なるものは、「社会」的なるものの凝集体、エッセンスなのです。社会という人間の集団は「それ」がなければ成り立たない。社会の「秘密」なのです。

教員からのひとこと

ヒトと会うのが基本の研究スタイル。五感をフルに働かせて初めて分かることがたくさんあります。

研究テーマ02:都市文化論/空間の思想

都市文化論/空間の思想

都市というシステムを主に視聴覚文化を通して考える。

環境システム学類 社会共生科学課程 酒井 隆史 教授

都市は人類の長い歴史のなかで、政治や経済システムの中枢として機能する一方で、つねに、人々の願望や夢の表現の場でもありました。人は都市のなかで、ユートピアを構想し、しばしばその実現のために努力したのです。音楽や映画、文学作品、あるいは建築を通して、人類がこれまで都市をどのように経験し、そしてイメージしてきたのかを研究しています。

教員からのひとこと

本をもって町に出よう。

研究テーマ03:イデオロギーの明確化

イデオロギーの明確化

「談話分析」を用い、マクロの視点とミクロの視点を意識し、現実の一側面を研究。

環境システム学類 社会共生科学課程 高木 佐知子 教授

新聞や雑誌の記事やスピーチなどにおける言語表現に現実の社会状況がどのように切り取られ反映されているか、ということに焦点を当てて分析を行う、「批判的談話分析」という領域の研究です。これまで同時多発テロやイラク戦争などに関する考察をしてきました。

教員からのひとこと

言葉は単なる客観的な事実ではなく、それを発するわれわれ人間が常に存在しているのです。

研究テーマ04:日本語生活の今を可視化する

日本語生活の今を可視化する

ことばはその意味以上に、人・地域・社会・時代を語る。

環境システム学類 社会共生科学課程 西尾 純二 教授

ことばは地域社会の合意を得ながらゆっくり形成され、変化します。ことば以外に地域全体で築きあげる人工物はそうないでしょう。ことばの形成プロセスには地域の歴史、人々の生活観が練りこまれています。だからこそ、自他のことばを理解したい。今、そこにあることばには、どんな背景があるのか。地道な調査・データ収集から解きほぐします。

教員からのひとこと

私たちは、いつの間にか特定の言語環境に影響を受けて思考・行動しています。じっくり言語環境を観察しましょう。