大阪府立大学

物理科学課程 教育目的、教育目標、ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー

教育目的

物理科学課程では、自然現象を理解する上で必要となる物理学から地球科学、宇宙科学までの幅広いスケールでの教育・研究を通じて、自然科学および科学技術に対する広い視野とともに論理的な思考能力や創造力、コミュニケーション能力を養うことを目的として教育を行います。地球環境・エネルギー資源など21世紀の様々な課題にも積極的に取り組み、科学の発展に寄与するとともに社会に貢献する人材の育成を目指します。

教育目標

物理科学課程では上記理念・目的を実現するために、具体的な教育目標を次のように設定します。

  1. 物理学、化学、生物学、地学などの自然科学、数学、情報科学、さらには人文・社会科学に至るまでの幅広い科目を学習させ、グローバルな視点から物事を考える高い素養と能力を身につけさせます。
  2. 現代物理学を学ぶ上で必要となる基礎的知識を習得させ、実験、演習を行うことにより、自然現象をどのように理解すればよいか、その論理的思考力を養います。
  3. より専門的な科目の履修を通して、物理科学を基礎とした様々な専門分野への応用、発展させる能力を養います。
  4. 自由な課題の実験・演習を通して、自らテーマの設定を行うことにより創造力や主体的に考える素養と能力を身につけさせます。
  5. 卒業研究等を通して、問題解決のための調査・研究の手法を修得させ、物理学の広範な問題に主体的かつ計画的に取り組み、解決することのできるデザイン能力を養います。
  6. 論理的な記述力、および口頭発表、討論の能力を身につけ、国際的に通用するコミュニケーション基礎能力を養います。
  7. 科学技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、科学者が負っている社会的責任について理解させます。

ディプロマ・ポリシー

次の資質・能力を身に付けたものに対して卒業を認定し、学位を授与する。

  1. グローバルな視点から物事を考える高い素養と能力を身に付けている。
  2. 自然現象をどのように理解すればよいか、その論理的思考力を身に付けている。
  3. 物理科学を基礎とした様々な専門分野への応用、発展させる能力を身に付けている。
  4. 創造力や主体的に考える素養と能力を身に付けている。
  5. 問題解決のための調査・研究の手法を修得し、物理学の広範な問題に主体的かつ計画的に取り組み、解決することのできるデザイン能力を身に付けている。
  6. 論理的な記述力、および口頭発表、討論の能力を備え、国際的に通用するコミュニケーション基礎能力を身に付けている。
  7. 科学技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、科学者が負っている社会的責任について理解している。

カリキュラム・ポリシー

物理科学の基礎的知識、論理的思考力を修得させるため、基礎的な物理学の科目を中心とした教育課程を編成する。

  1. 1年次では、講義で学習した内容を、体験を通してより深く理解できるよう工夫し、論理的思考力を身に付けるために、物理学、地学、化学、生物学の自然科学および数学の基礎科目とともに前期に物理学実験を配置する。
  2. グローバルな視点から物事を考える高い素養と能力を身に付けるために、人文社会科学系科目を含む幅広い教養科目、健康・スポーツ科学科目、情報基礎科目を置く。
  3. 2年次では、必要となる数学的基礎とともに学び、論理的思考力を養うために、力学・電磁気学という物理学の基礎科目を配置する。
  4. 国際的に通用するコミュニケーション基礎能力を養うために、科学分野の英語を専門的に学ぶ科目を配置する。
  5. 低年次に築かれた物理学・数学の基礎力を基にして、電子・原子から地球・宇宙まで幅広いスケールの自然現象を物理科学的にとらえる力を養うために、3年次に統計物理学・量子力学を配置する。
  6. 議論を通して学生の理解を助け、様々な専門分野への応用、発展させる能力を養い、加えて、科学技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、科学者が負っている社会的責任についても理解するために、演習科目を数多く配置する。
  7. 学生が将来自らの専門分野を選択する際の助けとするために、2年次から、固体物理学、地球科学、宇宙物理学などの専門分野の科目を配置する。また、学習した内容をより深く理解するために講義と並行して行われる実験科目を配置する。
  8. あらかじめ結果のわかっている実験を行うだけでなく、研究を進める上で必要になる問題解決力およびデータ収集・分析力を鍛錬し、創造力や主体的に考える素養と能力を養うために、3年次に、自然現象の理解や物理量の測定などを目的とした実験装置を学生自らが考案し、制作・評価する実験科目を配置する。
  9. 研究を進める上で必要なコンピューターリテラシーを修得するために、計算物理科学とともに、コンピュータを用いたデータ収集・解析・制御を学ぶ実験科目を配置する。
  10. 4年次には各教員の主宰する研究室に所属して、論理的な記述力、および口頭発表、討論の能力、問題解決デザイン能力を修得するために、専門的なテーマについての卒業研究や演習を配置する。
  11. 成績評価の基準と方法については、生命環境科学域のカリキュラムポリシーで定める。