大阪府立大学

電子物理工学課程 教育目的、教育目標、ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー

教育目的

グロ-バル情報化社会の要請に応えて、情報通信技術を支える電子デバイスは、さらなる高度化、高機能化が求められています。電子工学はその中核としてきわめて広範囲に高度専門化し、さらなる発展には確固たる物理的基礎に立脚した、より独創的な発想が強く要請されています。このような状況を踏まえ、電子物理工学課程は従来の電子工学の範疇より一層、基礎的、物理的側面に力点を置いた教育を行い、幅広い物理的視野と電子技術の素養をもった、高い創造牲を発揮できる人材を育成します。

教育目標

学類共通の教育目標に加え、以下の教育目標を掲げます。

  1. 専門技術者として社会への貢献と責任について考える倫理観を養います。
  2. 専門技術者として自立して活動でき、自ら問題を設定し解決できる能力を養います。
  3. 数学、自然科学、情報科学などに関する基礎知識を修得し、問題解決に応用できる能力を養います。
  4. 物理学と電子工学の基礎と専門技術に関する知識を修得し、問題解決に応用できる能力を養います。
  5. 正しい日本語によるコミュニケーション能力とともに、国際的な活動に必要な英語によるコミュニケーションの能力を養います。
  6. 自主的、継続的に学習し、社会や技術の変化や進歩に適切に対応でき、常に第一線で活躍できる能力を養います。

ディプロマ・ポリシー

電子物理工学課程は、本課程のカリキュラムに沿って、教育目標にかかげる以下の能力を身に付け、所定の単位を修得した学生に学士(工学)の学位を授与する。

  1. 幅広い視野と豊かな人間性、深い教養を身に付けている。
  2. 専門技術者として社会への貢献と責任について考える倫理観を身に付けている。
  3. 専門技術者として自立して活動でき、自ら問題を設定し解決することができる。
  4. 数学、自然科学、情報科学などに関する基礎知識を修得し、問題解決に応用できる。
  5. 電子工学、数理物理工学とそれに関連する物理学の基礎と専門技術に関する知識を修得し、問題解決に応用できる。
  6. 与えられた制約の下で実験および解析を計画・遂行し、データを適切な方法で取得し、正確に分析して評価するとともに、工学的に考察する能力を発揮することができる。
  7. 日本語で、電子物理工学に関する文章を、読み、書くことができ、科学的かつ論理的な議論ができる。
  8. 国際的な活動に必要な英語によるコミュニケーションの能力を修得している。
  9. 自主的、継続的に学習し、社会や技術の変化や進歩に適切に対応でき、常に第一線で活躍できる能力を備えている。

カリキュラム・ポリシー

  1. 大阪府立大学工学域のカリキュラム・ポリシーのもと、教育課程の編成を行う。
  2. 工学の基礎に根ざした学問の系統性と順次性を尊重して、共通教育科目、専門基礎科目及び専門科目(学域共通科目、学類基礎科目、課程専門科目)により構成される整合性・一貫性を持つ体系化された教育課程を編成する。
  3. 学生の電気電子系学類内の課程への所属は経過選択型とし、柔軟で自由度の高い進路選択を可能にする。
  4. 共通教育科目の履修により、教養豊かな人間性と幅広い学修成果を修得させ、自然や環境、社会や文化と専門領域の関連を修得させる。専門基礎科目の履修により、工学を学ぶために必要な、自然科学全般についての基盤的知識を修得させる。専門科目の中でも、特に電気電子系学類全体で必要とされる科目を学類基盤科目に指定し、これらにより科学的論理的な議論ができる基礎能力を修得させる。
  5. 1年次では、幅広い学修を保証し、豊かな教養を身に付けるため、共通教育科目を中心に配当する。同時に、4年間の学士課程教育の基礎を構築するため、専門基礎科目を適切に配当する。また、電気電子系学類で学ぶ学問全般を理解させるため、「電気電子系学類総論(必修)」を配当し、情報工学、電気電子システム工学、数理システム工学、電子物理工学の4分野全般について概論的な講義を行い、2年次以降に学習する専門科目と専門基礎科目との接続を円滑にするとともに課程配属先を決定するための判断材料を提供し、基礎的な技術等を修得させる。
  6. 2年次では、初年次の共通教育科目と専門基礎科目を中心とする教育で得られた基礎的で幅広い学修成果を、3年次以降の専門科目履修に繋げることを目的として、専門基礎科目と各課程の基礎的な専門科目を中心に配当する。また電気電子系学類で学ぶ学問分野全般を講義・実験・実習・演習などを通して、俯瞰する視点を修得し、3年次以降に学習する専門科目への接続を円滑にするため、2年次には入門的な課程専門科目を適切に配当する。これにより、電子物理工学の基礎知識とその応用力を養う。さらに、2年次から3年次にかけて、「工学倫理(必修)」、「環境倫理(必修)」を配当し、技術者・研究者としての倫理観を修得させる。
  7. 3年次以降では、電子物理工学課程の専門科目を中心に配当し、講義・実験・実習・演習などを通して、電子物理に関するさまざまな問題を工学的に分析し、問題解決を図る創造性能力を修得させる。特に学生相互が意見を交換し合うことで、電子物理工学の諸問題に対する応用・展開能力を養成することを企図する。さらに、「工学域インターンシップ」や産業界の専門職の方を講師とした「エンジニアのためのキャリアデザイン」の配当し、学生自らのキャリアデザイン能力を修得させる。
  8. 4年次には卒業研究(6単位)を必修とし、電子物理工学における最先端の研究テーマを設定して学生の研究意欲を高め、系統的な研究指導により基礎的な研究能力を修得させる。卒業研究履修には履修資格を設ける。また、電子物理工学課程の専門領域に関する「電子物理工学外国語演習(必須)」を配当し、英語でのコミュニケーション能力を修得させる。
  9. 成績評価の基準・方法は工学域カリキュラム・ポリシーに記載のとおりとする。
  10. 電子物理工学課程の求める人材、教育目標、教育制度・教育方法、卒業要件、卒業後の進路を受験生や在学生にわかりやすい形で示し、卒業時に取得可能な資格や免許の受験資格を明示する。